フォン・ヴィレブランド病の治療は、出血したときに止血のために行う場合と、抜歯や手術などで出血が予想されるときに事前に行う場合があります。
治療方法は、病型や重症度によって異なります。

病型別の治療方法

日笠 聡ほか. 臨床血液. 2018; 59(10): 2222-32より作図

フォン・ヴィレブランド因子を補充する薬剤

フォン・ヴィレブランド因子を投与し、補充します。
血液製剤には、血液そのものから作られるお薬（血漿分画製剤）と、遺伝子操作によって作り出されるお薬（遺伝子組換え製剤）があります。
出血を繰り返す患者さんや、手術を受ける患者さんなどに使用します。

内在性フォン・ヴィレブランド因子を放出する薬剤

血管内の細胞にたくわえられているフォン・ヴィレブランド因子を血液中に放出させます。注射や点滴で使用します。
1型と2A型の患者さんに使用されます。

その他の治療法

軽度の出血の場合は、血栓を溶かしにくくする抗プラスミン剤（抗線溶薬）という飲み薬を使用することがあります。
また、過多月経や不正出血による貧血がみられる場合は、経口避妊薬や鉄剤を用いる場合もあります。