• 月経量セルフチェック

出血量が多い方へ
月経の相談、してみませんか?

監修:新宿レディースクリニック 院長 釘島 ゆかり 先生

月経周期が不安定、経血の量が多い、月経痛がひどい、など
月経異常に悩んでいる女性は少なくありません。
でも、「こんなものなのかな・・・」と我慢してしまっている人もいることでしょう。
また、「産婦人科に行くのはちょっと・・・」とためらってしまう人もいるかもしれません。
そこで、安心して受診していただくために、産婦人科に関する情報をまとめました。

「産婦人科」と「婦人科」の違いって?

産婦人科は、「産科」と「婦人科」の両方が一緒になった診療科です。産科では、妊娠した人の検査や治療、出産を行い、婦人科ではそれ以外の女性の病気の診療を行います。月経の悩みでも、妊娠しているのかも?という相談でも、「産婦人科」と「婦人科」、どちらを受診されても構いません。

産婦人科を受診することのメリットは?

女性特有の症状は10代の頃から起こることがあるので、「初潮が来たらかかりつけの婦人科をもつ」ことをおすすめします。20~40代であっても、症状が気になっている未受診の方は、受診を考えてみるとよいかもしれません。早期発見・早期治療が重要な病気もあるので、早めの受診が安心につながります。

以下のような症状がある場合は、産婦人科医に相談するとよいでしょう。
  • 生理の異常(生理痛がひどい、出血が多い、生理周期が不安定、など)
  • 生理前の体調不良(食欲増、味覚変化、イライラ、集中力・判断力低下、頭痛、便秘、肌荒れ、乳房の張りや痛み、など)
  • おりものの異常(量が多い、血が混じる、色の変化、悪臭、など)
  • 不正出血(生理以外におこる出血など)
  • 痛み(下腹部、排便や排尿時、性交時、など)
  • 外陰部のかゆみ、腫れ、できものなど

産婦人科ではどのような診察をする?

まず問診を行い、必要に応じて内診(膣の中の状態を目で見て確認したり、医師の手で子宮や卵巣を触診したりする診察)を行うことが一般的です。内診時に超音波検査を行うこともよくあります。また、腟内の分泌物の検査や、血液検査、必要に応じてMRI(磁気共鳴画像)などの検査を勧められることがあります。
病気によっては、産婦人科ではなく、別の診療科での治療が必要になることがあります。その場合には、その診療科と連携して治療を行います。

内診は恥ずかしくない? 痛くない?

内診は恥ずかしい、という方がいらっしゃいます。確かに普段、人には見られない体の部分を見せなければならないのですから、恥ずかしさを感じてしまうことはよく理解できます。のどが痛いときには口をあけてのどの状態を診ることと同じで、子宮や卵巣、腟や外陰部の病気が疑われる場合は、直接その場所の診察が必要です。
過去に診察で痛い思いをした、性交の経験がない、などの不安がある方は、事前にお知らせいただくことで、痛みがないよう工夫して診察を行います。内診室に案内されたときに、ひとこと「緊張します」と声に出してみることで、ご自身の気持ちを和らげる効果があります。また、私たちスタッフも、いつも以上に丁寧に対応することができます。
痛みに関しては、個人差もあるので一概には言えませんが、「想像していたよりも痛みはなかった」とおっしゃる患者さんが多いです。身構えて力が入ってしまうと、余計な痛みを感じてしまうので、深呼吸をして、リラックスして診察を受けるとよいと思います。

受診の際に気をつけたほうがよいことは?

特にありません。すべてを任せる気持ちで、気軽に受診していただければと思います。ただし、患者さんもある程度の準備をしたほうが安心して受診できるかもしれません。以下のことをメモしておくと、診察もスムーズに進みます。

  • いつから症状があるか、症状の強さはどのくらいか
  • 家族に同じような症状のある人はいないか
  • 生理周期が不安定な場合は、最近の始まりと終わりの日にち
  • そのほか先生に質問したいこと、確認したいこと

シャワーは浴びていった方がよい?

患者さんのなかには「シャワーは浴びていったほうがいいかしら」と心配される方もいらっしゃいますが、特に気にしなくても大丈夫です。普段通りの生活のなかで受診していただくのがよいと思います。

服装には注意が必要?

これについても、特に決まりはありません。普段の服装で受診してください。ただし、内診をすることがあるので、着脱のしやすいシンプルな服装がおすすめです。

産婦人科はどのように選べばよい?

受診してみなければ自分に合った医療機関かどうかがわからないのですが、患者さんの希望や生活スタイルを第一に考えて診療する施設が多いですし、プライバシーにも配慮しているところがほとんどなので、必要以上に心配することはないと思います。最近は施設の詳細をホームページで確認できますから、施設のポリシー、診察内容、医師の紹介、院内の様子など、ご自身が気になることをチェックしておくとよいでしょう。ご家族や友人に紹介していただける施設があるとよいですね。

若い世代こそ、かかりつけの産婦人科をもつことをおすすめします。

産婦人科は、女性の健康維持のためになくてはならない診療科ですが、「まだ若いから行かなくていいかも」「わざわざ病院で相談するようなことではないかも」と考えている人もいるでしょう。
でも、病気はどの年代にも起こります。若い方であれば、過多月経に悩む人もいますし、最近はAYA世代が子宮頸がんに罹患する割合も増えています。私は、若い世代こそ「かかりつけの産婦人科」を持つのがよいと考えています。
普段から自身の体調を理解してくれていて、少しでも不安があるときにすぐに相談できる産婦人科医がいると安心ですね。

釘島ゆかり先生

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